まるで老人施設
さて、昨日は作業所を早退させて、息子と一緒に山の中の入所施設に見学に行きました。
始め、応対した女の職員さんが「前に見学に来られた時よりだいぶリフォームして変わったんですよ。」と説明があったので、私はてっきり老朽化してリフォームしたのだとばかり思ってました。
ですが、それは見当違いでした。
高齢化する利用者に対応したリフォームだったのです。
まず、以前小上がりになっていた和室の休憩室を、フラットにしてフローリングの床にしていました。
洗面所は車椅子でも対応出来るよう、高さを低くして設置してありました。
入浴室はもっと驚きでした。
車椅子のまま入浴できる椅子浴が設置してありました。
もうここまで来ると、知的障がい者の施設ではありません。
老人施設そのものです。
高齢化する障がい者の現実を見せつけられて、私は声も出なくなりました。
正直言って、介護が必要な状態になれば、利用者を老人施設に送れば良いはずです。
それをせず、敢えてリフォームまでして利用者のお世話をしようとする施設の姿勢に頭が下がりました。
「介護保険を使えば1割の自己負担が重くのしかかる。住み慣れたこの施設で、せめて医療的ケアが必要になるまで面倒を見たい。」とする園長さんの信念と、それに追従する職員さんの熱意が目頭を熱くします。
おそらく、富山県じゅうの障がい者施設もこの入所施設同様、利用者の高齢化に向けた対応に迫られることになるでしょう。
私はもう息子のショートステイなんてどうでも良くなり、突き付けられた現実に、帰り道は半ば放心状態でボーっとしておりました。