蒲公英日記

自閉症の青年のお話です。

ひとりキャラバン隊

今日は県の育成会定期総会でした。

ゲストで千葉県市川市の親の会のメンバーが来ておられました。

地元で知的障がい者の理解を深めるキャラバン隊をしているそうです。

知的障がい者の視野が健常者より狭いことや、手が不器用なことを疑似体験を通して説明していました。

でも、そこには障がい者本人は参加していませんでした。

何故本人を前面に出さないのでしょう?

本物を見てこそ学ぶものではないでしょうか?

 

息子が小学部の時に、地元の杉原中学校の福祉活動に招待されました。

その時、生徒たちは息子を見て、奇妙な動物でも見るかのような目つきをしていました。

息子が動くとビクついて驚いていたものです。

重度の知的障がい者を見たことがないから当然の反応でしょう。

でも、その代わり、その生徒さんたちは何かを学んだはずです。

世の中にはこんなふうにハンディを背負って生きている子供たちがいるんだということを。

 

私は養護学校に息子が通っていてもごくごく普通に生活していました。

それは同時にお姉ちゃんに自分の弟が特別な人間ではないということを実感させるためです。

地元の児童クラブに入り、夏休みにはラジオ体操に通い、地元の杉原小学校のプールに入りました。

だからといって、私は誰かに何か言われたことなどありません。

むしろ、いつも温かく見守ってもらいました。

それは、息子自身がたった1人のキャラバン隊だったからです。

息子が地域に出て行くことで、地域の多くの人たちが障がい者を学んだからだと思うのです。

 

だから、親たちが本人を抜きにしてキャラバン隊を結成するのは疑問です。

確かに啓発活動の一つにはなるでしょうが、そこから先には進まない気がします。

先ずは、障がい者の地域参加です。

そのために移動支援や行動援護があるのではないでしょうか?